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2005年6月
アルネの遺品(ジークフリート・レンツ) 戦国自衛隊1549(福井晴敏)
les Grands Gateaux
超私的まんが道2≪一冊入魂≫
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所(西義之) .

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ここまで読んだとき、アルネは突然声を止め、顔をあげて恐ろしいことでもあったかのように表情を歪めた。苦しそうにほほえんだ。震え始めた。体が揺れているようだった。彼が呼吸困難に陥っているのが見てとれるような気がした。というのも、彼の首の筋肉が浮き上がり、唇が喘ぐように動いていたからだ。両手で教卓の端につかまり、どうやら倒れるのを恐れているようだった。驚愕の声が一列目の席から挙がる一方で、後ろに座っている下級生のあいだからは、おもしろがっているようなざわめきが起こった。ああ、アルネ、きみが助けを求めるようにぼくの方を見下ろしていた様子がまだ思い浮かぶ。ドゥデック先生がきみに何度も声をかけ、腕を肩に置いたのにもきみは気づかないようだった。きみはぼくだけを見据え、そのまなざしにぼくは困惑と、切実な、必死の願いを読みとった。
アルネの遺品

ジークフリート・レンツ 松永美穂 訳

新潮社 1700円+税

両親はぼくに、アルネの遺品を箱に詰めてくれないかと頼んだ。両親はまるまる一か月、何もしないでいた。困惑と、打ち砕かれた希望の一か月。そしてついにある夜、そろそろ彼の遺品を集めて箱に入れてもいいときなんじゃないかとぼくに尋ねたのだが、……

という書き出しです。読者に「困惑と、打ち砕かれた希望の一か月」という意味がわかるのは、ほぼ全体の終わりまで読み進んでからのことになります。

もういちど、はじめから。

両親はぼくに、アルネの遺品を箱に詰めてくれないかと頼んだ。両親はまるまる一か月、何もしないでいた。困惑と、打ち砕かれた希望の一か月。そしてついにある夜、そろそろ彼の遺品を集めて箱に入れてもいいときなんじゃないかとぼくに尋ねたのだが、その口調は、ぼくへの依頼と理解せざるをえなかった。ぼくはなにも請け合わなかった。ただ黙って夕食を最後まで食べ、最後の一杯のビールに合わせてタバコを吸い、それから自分の部屋に上がっていった。ぼくがあんなにも長いことアルネと共有していた部屋に。ぼくは彼のスツールに腰かけた。彼の傷だらけの小さなトランクやあの当時持ってきた段ボール箱をすぐ隣の物置きから持ち上げる決心をするまで、しばらく時間がかかった。
段ボールの蓋を上げ、トランクを開いて、そこに剥き出しになっているアルネの持ち物の方に視線をさまよわせているあいだに、ぼくは突然、彼が部屋のなかにいるような気がしてきた。そして、彼がよくそうしたみたいに、迫るような、問いただすような目でこちらを見つめているような感覚に襲われた。


そうして、

ああ、アルネ、ぼくはあの晩、きみの遺品をあっさりと集めて静かに片づけ、物置きの暗い片隅にずっと追いやってしまうなんて、最初はとてもできなかった。あまりにも多くのことが浮かんでは心に働きかけてきた。どんなものもなにかを証言していたし、なにかを打ち明け、それは当然のように過去を語るきっかけとなった。
木製の、赤白に塗られた小さな灯台の模型を眺めるだけで、思い出があらがいがたく甦り、深まっていく。窓が開いている。港にまた冬がやってきた。刺すように寒かったあの曇り空の日、アルネはぼくたちのところに連れてこられた。


こうして「ぼく」はアルネの遺品をしまいながら思い出したいろんなことを語っていきます。「ぼくたちのところに連れてこられた」ときアルネは12歳、「ぼく」は17歳でした。その後ふたりは約3年間部屋を共有していたことになります。

ぼくたちはアルネのことをあまり知らなかった。ぼくたちはただ、かつては船長で、沿岸ディーゼル船の持ち主でもあった彼のお父さんが、家族全員を道連れに自殺を図ったことだけを聞いていた。海の上ではなくて、ククスハーフェンのはずれにある自宅でのことだ。ただ彼、アルネだけは蘇生術を施されて息を吹き返したのだった。一家の不幸を発見した隣人たちにも、アルネの両親と二人の姉たちの命は助けられなかった。ぼくの父は若いころの友人だったアルネの父の葬儀に出かけていき、家に戻るとぼくたちに、うちに子供が増えるぞ、と告げたのだった。




この小説の魅力はなにより半ばアルネに呼びかけるように語る「ぼく」に発しています。この読書で私が強く感じたのは、小説はなにより語り手がどれだけ読者の信頼をかちうるかどうかが大事なんだなあということでした。これはこの作品のようにはっきりした語り手がいない場合、一人称でなく、三人称で書かれている場合でも同じです。(だいぶ以前にこのコーナーで書いたことのある「文体」とこのことは強く結んでいます。あちらを書いたときには「どんなふうに」と「何を」との結びつきとしてだけを考えていたんですが、今回は「誰が」ということの大事さを認識したわけです。「誰が」と「何を」が「どんなふうに」に含まれることになるでしょうが。)
読者が見るアルネの姿は「ぼく」のまなざしを通過した姿です。読んでもらえばわかりますが(と、もう読んでもらえるものと思っているわけですけれど)、これが「ぼく」でなく、「ぼく」の妹や弟が語り手であれば、もう作品は全然ちがうものになってしまうんです。もちろんそれは、ちがうアルネになってしまうということです。「ぼく」は、たとえば妹がアルネについて話すことをただの自己弁護にすぎないとはっきり認識し、そのように語ることのできる人物です。といって、それはアルネへの思い入れのために妹を悪者にしたいということなのでは全然なくて、公正に判断してそうだといっているんですね。というか、読者にはその判断が公正だと納得できるんです。単にこのことだけでも「ぼく」の語りはすばらしい。「ぼく」の思いやりは、アルネひとりにだけ向けられているのではないです。それは妹にも弟にも、両親にも、その他のひとたちにも向けられています。そういうまなざしでアルネとの「あんなにも長い」時間が語られるんです。

ちょっとまた引用しますけれど、アルネがはじめて「ぼく」の家にやって来たところで、──

……父はときおり、さあ、おいで、と励ますようにアルネの方を向いた。家の前で二人は立ち止まったが、父が静かに警告するように、アルネのまなざしをつとぼくたちのいる窓の方に向けさせたので、ぼくたちはすぐ窓から離れ、過度に関心を持っているように見られないために、リビングのあちこちに散らばった。母も身振りでぼくたちに注意する必要があると思ったようだった。それから母はアルネを歓迎するためにドアのところに行った。ドアの脇に寄るのではなく、入ってくる人の前を塞ぐような立ち方で。

──と「ぼく」は語るんですが、アルネを家族として迎え入れる「ぼく」の両親それぞれの思いがよく伝わってくると思います。特に母の「ドアの脇に寄るのではなく、入ってくる人の前を塞ぐような立ち方で」というのは、実によく彼女の決心・覚悟・迷い・動揺・不安をあらわしているだろうと思います。そうして、そういう彼女の「立ち方」の意味を「ぼく」はちゃんと理解している。そうしてこれは、「ぼく」がちゃんと理解しているということを読者にわかるように作者が書いているということです。これは非常に大事なことだと思います。こういうことが随所に見られます。
いまの母の動作には、この新しい家族の一員となるべき12歳の少年が直前に経験していた事件の大きさへの恐れももちろん含まれていたはずです。この事件──自殺する自分の父親に母と姉たちともども殺されかかったということ、そして自分だけが助かったということ──への一般的な興味が読者にあることを作者も承知しているはずで、作者はその役を「ぼく」の妹に振ります。彼女は両親に禁じられている質問をアルネに向けてする。そうして彼女が報告してきたことを「ぼく」は語りもします。けれども読者はこの妹と同じように肩すかしをくったような気がすることでしょう。「ぼく」自身はけっしてアルネにそのことを訊きません。関心がないわけではないけれど、訊かないんです。これは、もし「ぼく」がその事件を追求して語るようなことがあれば、作者はまったくべつの「文体」を用意しなくてはならなかったはずだということです。読者がこの作品を読んでみて知るアルネを稀有なすばらしい少年だと感じるならば、それは現にあるこの「ぼく」を語り手とした「文体」のおかげなんです。

そうして、これはだから本の帯にあるような「15歳の少年は、なぜ死を選んだのか」という話ではないと思います。「ぼく」の前にやって来たアルネという少年がどんなふうに生きていて、どんなふうにいなくなったかという話です。「ぼく」の語りによって、アルネが非常におとなしい、思慮深い、そうして、「ぼく」をも含めた周囲のひとたちの常識を超えたべつの地面に立っていると思えるような、そういう少年であったことは伝わってきます。それ以上のことはなにも明らかになりません。そもそも「明らか」にするということ自体が「「ぼく」をも含めた周囲のひとたちの常識」に立ったやりかたなので、それでは彼をとらえることができないんです。


そうやって、アルネ、きみはぼくたちのところに来たのだ。穏やかに、辛抱強く。







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「…いったいなんの冗談だ、そりゃ」
「冗談を言っているつもりはありません。一刻も早く彼らの行動を止めなければ、取り返しのつかないことになります。」
「あのな、相手は死人なんだよ。ま、あのひとなら、地獄だって叛乱軍のひとつも組織しそうなんだけどな。この世でさんざん冷や飯食ってきたんだから、それくらい好きにさせてやったっていいだろう。……それとも、あの世から攻撃でも仕掛けてくるっていうのかい?あの的場一佐がさ」
揶揄するように言った鹿島に怜は平然と答えた。
「いいえ。過去からの攻撃です」
戦国自衛隊1549

福井晴敏(原作 半村良  画 寺田克也)

角川書店 1700円+税

「戦国自衛隊」今から何年前になるのでしょう。小学生の頃 半村良 原作のこの映画をテレビで見た次の日は、学校で「かっちょえー」の連発でした。「千葉真一いかすー」とか。「戦車乗ってみてー」とか。「千葉真一だったら影の軍団もいいぞー」とか。ほら、小さい頃の男の子って、女の子と違ってまだ猿だから、基本的にちょっとおバカさん。すぐ夢中になっちゃう。ちなみに私は今でも「影の軍団」フリーク

*影の軍団:千葉真一率いるJACが中心となって製作された江戸時代の忍者アクション時代劇。シリーズはWまであって、とにかくかっこいい。とくにT.U.Vが面白い。Wはいまいち。シリーズによっては、千葉真一演ずるところの服部半蔵が、表の顔として湯屋(お風呂)の釜炊きの仕事なんかしている都合上、当然のごとくポロリなんかもあったりするもんだからもう最高! 男ってバカです。

で、本策は1978年に出版された半村良版のリメイク小説。“自衛隊が戦国時代にタイムスリップしてしまう”という設定だけをもらって、内容的にはかなり変えてあります。「影の軍団」だけでなく福井晴敏ファンでもある私は発売日にもちろん購入。実は多少の不安を抱きつつ通勤中にページをめくるこの数日間だったのです。

なぜ、不安だったのか。それは福井氏が、このところたくさんの仕事を抱えつつ執筆を重ねていることです。今年は『ローレライ』『亡国のイージス』そして『戦国自衛隊』と彼の著作が次々と映画化されます。そして自分の携わったものには、すべて責任を持ち、突き詰めないと気がすまない性分の福井晴敏氏。いやそれはいいんですけど、「一年に小説を何本も書いてしまうような作家は面白くない。もしくはつまらなくなっていく」という考えが私にはあります。どんなにアイデアが豊富だったとしても、読者の心をグッと掴む物語を、書き手が何の煮詰めもなく草々かけるものでもないのです。出来れば、年に1作、あるいは二年に3作。一年に2作書くなら、そのうち1作はエッセイにしとくとか、短編を書くとか。でも、それでは食べてゆけないのかもしれませんが。

そして「戦国自衛隊1549」福井氏としては書きやすかったのか、そうでなかったのかは分かりませんが、読後の感想としては(福井ファンとしては)今ひとつ足りない感が否めないのです。戦国時代に自衛隊が存在したらどうなるか、というプロットはやはり面白いと思うのです。しかしそれを福井氏が書くときにどうしても『Twelve Y.O.』 『亡国のイージス』『川の深さは』といった前作に共通する部分、“この日本はいつの間にか大きく歪んでしまっている。過去を自ら清算することも出来ず、自らの意思で立つこともせず、濁り、淀み、それを見ぬ振りをしてきている。だがそれでも守るべきものがあり、未来を信じることが出来るはず”というものがこの小説にも入って来てしまうのです。

つまり「市ヶ谷シリーズ」の外伝のそのまた外伝を呼んでいるような気がしてしまうのです。さらに、映画化ということを前提に書かれているのは間違い無いようで、“映像化しやすく”という雰囲気も作品に感じられ、それがもう一つの足かせになっているのかもしれません。

この小説に登場する神崎怜という女性がいますが、ストーリーはこのままで、彼女を完全に主人公とした視点で描いたほうが、むしろもっと面白く、福井作品らしくなったのではないか、と感じました。戦国時代に飛ばされた二人の男。共通する部分と、対照的な部分を持つ二人の自衛官を女性の目を通して表現する。そんな作品を読んでみたかったです。

映画はもちろん見に行きます。千葉真一版と同じく、今回も陸上自衛隊全面協力。戦車は走るわ、ヘリコプターは飛ぶわ、馬は駆けるわで、果たして前作とどちらが迫力あるか、たのしみです。






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les Grand Gateaux



ギャップ・ジャパン 1700円+税

スイーツ。バリエーションに富み、目に可愛らしく、舌にとろけ、食感に感動をおぼえさせる。ここまで露骨にエンターテイメント性に徹した食品は無いでしょう。
ナムコのフードテーマパーク「自由が丘スイーツフォレスト」の店舗経営責任者 斉藤未来氏はすんごいことをいっています。曰く、「スイーツは女性の国民食」だと。

この『Les Grands Gateaux』に首都圏厳選123軒の銘店の658個のスイーツを紹介。しかもさすがはおしゃれなギャップジャパン。写真が綺麗!びゅーてぃほー! 全国6000万の女性の心と胃袋わしづかみであることまちがいなし。

それにしても、私の掌をグーにしたよりもさらに一回り小さなスイーツが、400円・500円だなんて「ぼるなー」と感じないでもないですが、こんな可愛らしくて美味しそうなスイーツを作れたらモテモテさんだな〜、進む道まちがえたかなと思わずにはいられません。

しかし、各有名店のパティシエの皆さん、妙に色白なんですよね。中には青白い方もいたりして。中にはいてほしいですね、日に焼けて色黒で、爽やか系だけどワイルド感があるパティシエ。そういう男がつくる可愛いスイーツ。よく言うじゃないですか、女心を掴むにはときにはギャップ感が大事だって。なにしろほら、出版社がギャップジャパンなんですから。 おあとがよろしいようで。(あーつまんね)





≪一冊入魂≫

第42回
 『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』




期待の新人作家さんです!
 
 最近各マンガ雑誌で多くの新人作家さんたちが誕生しています。勿論以前から新人さんたちは誕生していますがここ数年間は特に多く、しかも実力派の作家さんが増えている傾向があるように感じられます。そういった意味でも今後数年のうちにも『マンガ新時代』が誕生するようで、いちマンガ好きとしては楽しみでなりません!

 今回紹介するのはその中でも最近個人的に注目している西義之さん。読み切りのときにも『オッ!』と思っていたのですが毎週掲載され始めてもそのテンションは下がることなく毎週楽しく読ませてもらっています。今回ちょうど第1巻が発売となりましたので紹介します。



ムヒョとロージーの 
魔法律相談事務所


西義之

集英社 1巻まで 390円+税
 まずは簡単な作品紹介から。

 とあるビルの前に1枚のチラシを持った少女が思いつめたように立っている。そのチラシにはこう書かれている。

霊でお困りの方
御相談承ります。


          広報担当 
          草野次郎

  六氷魔法律探偵事務所

 意を決しビルの階段を登り始めた少女。『六氷魔法律事務所』と書かれたドアを開けるとそこにいたのは1冊のマンガ『ジャビン』をとり合う2人の姿だった…ようやくあきれ返る少女の姿に気付く2人。帰ろうとする少女を呼び止めてようやく仕事モードへ。2人は魔法律家の六氷透と助手の草野次郎。通称『ムヒョ』と『ロージー』。

 依頼者の名前は井上理絵。相談には来たものの『魔法律』というものへの不信感は拭えないでいる。ロージーが説明するもののいまいちピンと来ていないのを見かねて実演しようというムヒョ。1冊の本を開く。すると理絵の足元に動物のような姿をしたものが現れる。そしてムヒョはこう唱える。

『魔法律第884条『獣性無断寄生』の罪により『追死』の刑に処す!!』

 すると足元にまとわりついていた動物霊はボロボロと崩れ消えていったのだった…

 依頼内容とは橋木駅の5番線に女の子の幽霊が出るという噂に基づくものでした。その女の子がクラスメートで友達の岡崎妙子ではないかということ、そしてその彼女を殺したのは理絵自身だということだったのでした…

 2人はすごく仲良しだった。高校に入って周りとなかなか馴染めなかった2人は自然と惹かれ合い仲良くなっていったのだった。毎日髪型を相談し同じ髪型にしたり周囲の目を気にすることもなくいつも一緒にいた。だが妙子が風邪で休んだある日、背の高い理絵にずっと目を付けていたバレー部員が勧誘の声をかけた。

 これをきっかけに世界は一変した。バレーに思いのほか才能を発揮し輝きのある毎日を送り始めた理絵。風邪から回復した妙子と次第に疎遠になっていく。そんなある日、橋木駅5番線で妙子は理絵を待っていた。勝手に髪型を変えている理絵に詰め寄る妙子。そんな妙子を邪魔だと思って手を振り払う理絵。愕然として崩れ落ちる妙子。そしてふらついた妙子はホームへと転落し電車にはねられてしまうのだった…

 依頼を受け執行に赴く一向。駅に忍びこむが怯える理絵。そんな理絵を心配するロージーの肩が突然叩かれる。何と見回り中の駅員だった!駅員に邪魔されているうちに理絵は問題の5番線にひとりで行ってしまう。たどり着いたものの怯え逃げようとする彼女の肩を掴むものが!そして聴こえてくる声…

『……リエ?ホ ホントにホントホントにホントウにホ ホン トに リ…エ…?ね…え…てぇ……にぎってぇ…』

 そして現れたのは化物と化した妙子の姿だった…

 そしてこの後ムヒョの執行が始まります。どのような裁きを下すのか?そして理絵と妙子はどうなってしまうのか?それは皆さんでご確認を!
超私的お気に入りエピソード

キヨミおばあちゃん

P.61〜85
 財布の中から出てきたのは1000円札1枚…仕事の依頼がなく金欠気味。昼御飯抜きでも良いかと訪ねるロージーの目に飛び込んできたのは魔法律所をかじりながら御飯を食べようとしているムヒョの姿だった。ふりかけでも良いから買ってこいと命ぜられ買いに行こうとしたロージー。するとドアの向こうにはひとりの老婆が立っていた。幽霊と思いドアを閉めて絶叫するロージー。だがそれは久し振りの依頼者だった…

 彼女の名は田口キヨミ。手に持っている荷物の包みをとき始めます。するとその中から現れたのはカレー(ただし肉なし)が入ったお鍋!相談してもらうのにお近づきのしるしとして持参したのです。もちろんこの後2人が依頼を受けたのは言うまでもありません(笑)依頼は彼女が営んでいる学生寮に最近幽霊が出るということでした。

 それはほんの3日前のこと、彼女は寝ていて気付かなかったのだが寮生たちは大きな一つ目の人影を見たというのだった。そんなことが3日間続き、寮生全員が出て行くといってきかなくなってしまう。だが寮には死んだキヨミの夫がつくった伝統があり、毎週日曜日になると必ずカレーパーティーを開くということで、寮生たちも大喜びしている伝統だった。亡き夫の遺志を継ぎ今もなおその伝統と寮を守り続けてきたキヨミ。寮をなくしたくない必死の思いからの依頼だったのだ…

 寮を訪れたムヒョとロージー。現場検証しているうちにその原因とつきとめます。それは最近工事して作った駐車場の縁石が無縁仏の墓石で作られていたことでした…

 寮の中に足を踏み入れる2人。どんどんひとり先へと進んでいくムヒョを追いかけようとするロージー。すると突然その足元に影が飛び込んでくる!驚き慌てふためくロージー。だがそれは引っ越す準備をしていた寮生の荷物の中にあったヌイグルミだった。キレたムヒョはロージーにその部屋でも調べておけと命令する。

 落ち込むロージー。そのとき一陣の風が彼をなでる。よく見るとその部屋の窓は開いていた。同じ頃ムヒョのもとにも無気味な物音が聴こえ始めていたのだった…

 そこに現れたのは一体…?そしておばあちゃんの願いはかなったのだろうか?それは皆さんでご確認を。いま掲載誌『週刊少年ジャンプ』誌上ではムヒョや魔法律の核心に迫る内容になっています。興味の出た方は是非本誌の方も御一読を!

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