| 2003年5月 | |
| 海辺の光景(安岡章太郎) | 竜とわれらの時代(川端裕人) |
| ヤンキース最強読本 | MLB2003 OFFICIAL YEARBOOK |
| わが家にチワワがやって来た | ダーリンは外国人(小栗左多里) |
| 怪しい科学者の実験ガイド(ジョーイ・グリーン) | 猟奇的な彼女(キム・ホシク) |
| 超私的まんが道2≪一冊入魂≫ | |
| ボールパークへようこそ(高田靖彦) | . |
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海辺の光景 安岡章太郎 新潮文庫 476円+税 |
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| 泣き出した母を見て、僕はどうしていいかわからなかった。 「お前も死になさい。あたしも死ぬから」 と云うのをきいて、僕はそれもいいと思った。しかし母は、ガス管をもってこいと云ったくせに、僕が台所へそれを取りに行こうとすると、いきなり僕を引きずって…… ……引きずって、どうしたんでしょう? そもそもこれは何の話なのか? ……いきなり僕を引きずって机の前につきすわらせ自分もエンピツをもって帖面にしがみついた。…… この短編集の2番めに収められた作品からの引用です。夏休みも最後の夜に、小学生の「僕」が休みの間まったく手をつけていなかった宿題を母とふたりでかたづけるという場面。なんだあ、こんな話なんかいっぱいあるだろうに。はいはい、誰にも身におぼえのあるお話ね。え、ちがうの? もうこうなっては仕方がない。母と僕は帖面を片ッぱしから、よごすことに熱中しはじめた。一分間も休むヒマはなかった。腕が重い棒みたいになって指からエンピツがころがり落ちそうになる頃、僕は宿題のやり方が、だんだんわかって来た。迷わないで書けるようになった。…… 「……迷わないで書けるようになった。」と、すごいね。もしかして、これはぎりぎり最後のところで不意に頭がよくなる、火事場の馬鹿力、プレッシャーが人間を強くする、突然の天才が生まれ出るという話なんでしょうか? ……迷わないで書けるようになった。算術は答だけ書くことにした。二十三桁ものものすごいカケ算も、数字だけ書けば一分間で七題でも出来た。…… おお、やっぱりそうなのかな? ……数字だけ書けば一分間で七題でも出来た。応用問題のツルカメ算は、問題を読まないでも、ツル十ぴき、カメ三びきと書けば、それでもすんだ。…… ……ん? ……問題を読まないでも、ツル十ぴき、カメ三びきと書けば、それでもすんだ。どうせ考えて間違えるぐらいなら同じことだ。僕がスバラシイはやさで片づけはじめると…… そうすると、 ……僕がスバラシイはやさで片づけはじめると、母は競争心を感じた。 ……母は競争心を感じた? ……母は競争心を感じた。 「北海道ノ主ナル海産物ヲ九種類アゲヨ。ソシテソノ産地ト一年間ノ収穫高ヲ書ケ」と云う問いにぶつかって、かんしゃくを起しながら、 「コンブ、まぐろ、かつお、……」などと大きな字で書きはじめるのだった。 これをちゃんとつなげてみましょう。 泣き出した母を見て、僕はどうしていいかわからなかった。 「お前も死になさい。あたしも死ぬから」 と云うのをきいて、僕はそれもいいと思った。しかし母は、ガス管をもってこいと云ったくせに、僕が台所へそれを取りに行こうとすると、いきなり僕を引きずって机の前につきすわらせ自分もエンピツをもって帖面にしがみついた。 もうこうなっては仕方がない。母と僕は帖面を片ッぱしから、よごすことに熱中しはじめた。一分間も休むヒマはなかった。腕が重い棒みたいになって指からエンピツがころがり落ちそうになる頃、僕は宿題のやり方が、だんだんわかって来た。迷わないで書けるようになった。算術は答だけ書くことにした。二十三桁ものものすごいカケ算も、数字だけ書けば一分間で七題でも出来た。応用問題のツルカメ算は、問題を読まないでも、ツル十ぴき、カメ三びきと書けば、それでもすんだ。どうせ考えて間違えるぐらいなら同じことだ。僕がスバラシイはやさで片づけはじめると、母は競争心を感じた。 「北海道ノ主ナル海産物ヲ九種類アゲヨ。ソシテソノ産地ト一年間ノ収穫高ヲ書ケ」と云う問いにぶつかって、かんしゃくを起しながら、 「コンブ、まぐろ、かつお、……」などと大きな字で書きはじめるのだった。 いかがでしょう? 弘前の小学校から東京青山の南学校へ転校したとき僕は五年生になっていた。南学校は府立の中学へたくさん生徒を入れるのが有名で、母は僕を南学校へ入れるために父が赴任しないうちから東京へ出てくるさわぎだった。 その、転校して最初の夏休みの宿題だったんですね。ある日「僕」は銭湯で同級生大熊くんに会います。彼は 「お前、宿題をやったか。休みは、きょうを入れてあと八日だ」 と云った。僕はびっくりした。僕はこの大熊のひと言で突然東京の子の仲間に入れられた。宿題のもっている義務感が、はじめて僕につたわってきた。 「僕」は ただ大熊の「宿題やったか? あと八日だ」と云う声が耳にのこって、たいへんな事になったとアセるばかりだ。 そして、 これはどうしてもテツヤをするほかはない、と僕は考えた。テツヤと云うのは従兄がよくいう言葉で、非常に威力があるように思えた。 で、結局最後の日までなにもしないでいて、とうとう「迷わないで書けるようにな」り、「スバラシイはやさで片づけ」てしまったわけです。 私は昔小学校の宿題に、けっこうな量の足し算引き算をそろばんでやるというのを、そろばんなしでやったりし、先生に「これほんとにそろばんでやったの?」ときかれて嘘をつきましたし、中学ではあるレポートをとにかくいいかげん形だけ整えてやっていったら、やってこなかったかなりの数の級友たちがそれをそっくり写し、まったく同じ文面のレポートを提出した全員が呼び出され、ひとりひとりが先生の「お前は誰のを写した?」にこたえなくてはならなくなり、私以外の全員が私の名まえをいい、それで私は全員の先頭を切ってびんたを喰らいましたっけ。いいかげんとはいえ、ともかくも前夜にレポートを書いて、いったいなんで殴られなくてはならなかったか、……なんてことはどうでもいいんですけどね。夏休みの宿題はやっぱり最後にあわてたくちです。 しかし、それでも「算術は答だけ書くことにした。二十三桁ものものすごいカケ算も、数字だけ書けば一分間で七題でも出来た。応用問題のツルカメ算は、問題を読まないでも、ツル十ぴき、カメ三びきと書けば、それでもすんだ」なんてやったことはない。これを読むまで思いもつかなかった。これ、けっこうあたりまえのやりかたなんでしょうか? なんじゃこりゃあと思っているのは私だけなんてことがあるのかな? この宿題の話だけでなく、とにかく「僕」の世界は奇妙です。柿の木にのぼって、 サモ面白そうに枝にまたがって青い柿をちぎって投げていた。気がつくと、あの大工の子が汚い着物をきて帯に手をはさんで、下から僕を見上げている。何故だろう? とつぜん腹が立ってきて、僕は、ちぎった柿をガリガリ噛んで、ツバといっしょに吐き出した。ヨダレは曲りながら落ちた。その子は何か云った。 「カキクケコ。カキクケコ」 僕にはそう聞えた。夢中で飛び下りると、ハダシのままその子に組みついた。 「カキクケコ。カキクケコ」ったって……。 それから新学期もはじまり、「僕」は授業についていけず、日々の宿題もやらず、毎日教室で立たされるようになります。そうして学校にも行かなくなりますが、朝は普通に登校するふりをして家を出てくるわけです。 毎朝、学校へ行く途中で僕は迷ってしまう。道を見て考えながら歩いている。石コロを蹴とばして電信柱にあたったら、学校だ。……あたった。しかし不思議なこともあるものだ。そのとき必ずお祖父さんが出てくる。倹約と礼儀作法にやかましいのとで、親セキ中から恐ろしがられているお祖父さんだ。田舎にいるはずのお祖父さんはシミだらけの顔で首に白いホウタイを巻きつけ、暗い塀の切れめや大きな松の枝の下から、ふッと現れて、アメ玉をしゃぶっている声で、 「──墓地へ行け」 と、それだけ云って消えてしまう。それだから僕は学校へ行くのはやめなければならない。お祖父さんは前に僕にだけ特別に五円くれて、親セキ中を本当に驚かせたことがあった。 どうですか? 「お祖父さんは前に僕にだけ特別に五円くれて、親セキ中を本当に驚かせたことがあった」というところが実は曲者で、この作品全体にわたって、「僕」はいつもなにかの恩恵(「僕」にはお祖父さんがなぜ五円くれたのか、わかっていません)を期待しているような口ぶりなんです。 自分でなんとかする、自分で自分を助けるという発想が「僕」には欠けている感じです。なにかが自分の責任であると認めなくてはならないところへさしかかると、彼は巧みにそこをすり抜けていくんです。そもそもそんなところなんてなかったということにしてしまいます。 (これは、語り手である「僕」がそういうふうにしていますと報告してくるわけじゃありませんよ。でも、読み手は「あれれ?」と思うわけです。「あれ、どうしてあっちへ行っちゃったんだい?」とすり抜けていく「僕」の後姿を見送ることになるんです。) 「僕」には正しさへの感覚もない。正しかろうが悪かろうが、自分が安泰ならそれでいいんです。義憤なんてこともありえないでしょう。なにかが自分の身にふりかかってくると、それをとにかくちゃんと受けとめようとしない、ひたすらそれの過ぎ去るのを待つんです。なにかが起こったんなら、それはもうどうしようもないことなんです。そうすると、語り手の「僕」が描く世界はこの作品のようになる、ということかなあ。「僕」の常識に合わせた語りですから、「僕」自身ではなく、世界の方が奇妙に歪みます。「僕」は世界を恨んだり、憎んだりしないんですが、世界が自分に応えてくれる、応えてくれなくちゃいけないなんて思っていないんですよ。そういうレヴェルの期待をするんじゃない。世界に対して義務と権利があるとかいうのじゃない。ただたまたまうまくいってくれたらいいなと思うし、現にこれまでもそんなふうにやってきたんですね。これはたとえば太宰治の『人間失格』にあるようなやましさとか罪悪感とは全然異なる世界が描かれているんだと思います。 彼はこんなふうに行動します。 とうとう僕はその日、学校に行くヒマがなかった。大ぜいの子と教室にいるのとくらべて、ひとりで墓場にいる方がずっと時間がはやくたった。十二時のサイレンをきいてベントウを食べおわる頃になると、だんだんと心配もうすらいで日あたりのいい処をブラブラ散歩した。しかし帰り途がまた一と苦労だ。学校のひける時刻のほんのすこし前をみはからって歩きながら、考えられるだけのウソを頭の中にならべた。いつも通る四つ角へかかると、お巡さんが僕を見た。そんなところに交番があるのに、はじめて僕は気が附いた。何かきかれたら、「病気で帰えるところです」と云うつもりで、恐ろしさを我慢しながら、できるだけ弱い子に見られるようにユックリ歩いた。やっと家にたどりつくと、大いそぎで二階へ突進する用意にホガラカらしい声で叫んで、元気よく玄関の戸をあけた。 いやはや。 というわけで、これが『宿題』という短編でありました。 この他にもたとえば『蛾』という作品もありまして、 「おい、おい、どうした?」という父の声に気がつくと私は廊下を、どたどた踏み鳴らして往きつ、もどりつ、しているところだった。 「うん、耳の中に虫がいるんだ」 「何んだ、虫は?」 「蛾だ。蛾だと思うんだ。……ちょっと覗いてみてくれないか」 「どら」と父は起き出すと老眼鏡をかけて、私の耳たぶをつまんだ。その瞬間から私は猛烈にイライラしはじめた。そして思わず「うううッ」とうなり声を発した。その声を自分の耳にきいたときから私は理性を失ってしまった。 「見えんぞ」と父が云いおわらないうちに、私は立ち上がって、こぶしで自分の頭を殴りつけながら出来るだけ大声にうなった。熟睡していた母も起き出した。寝起きにいきなりこんな光景を見せつけられて彼女には何のことだか訳がわからなかった。……とし老いた両親が、ぽかんと口をあけて息子の気狂い踊りをながめているのを見ると、私はわが身の情けなさにますます狂い猛らなければならなくなった。実際、虫が羽撃くたびに私は耳の中から起重機か何かの強い力で体全体が宙につり上げられるようで、左一本足でようやく倒れそうになる体をささえた。 なんて、読みながら笑ってしまうんですよ。気味が悪いともいえますけど。さっきの『宿題』といい、気持ち悪いけど笑えるというのが大事ですね。笑いのあるってことはすごいことなんです。安岡章太郎をこれまでちゃんと読んだことがなかったんですけど、「しまった」と思っています。 本来ならここでこの本のいちばん大きい作品、表題作『海辺の光景』に触れるところなんでしょうが、そうしません。この短編集いちばんの名作(笑いをふくんだまなざしはここでも生きていますし、それは他の作品より深みのあるものです)だと思います。どうぞ読んでお確かめください。 以上、ちょっとゲリラ的に紹介してみました。 |
| 「じゃあ、日本初とか、日本最大といっていいのですよね」 「いいえ、世界最大、でかまいませんよ。これまでに発見された竜脚類の化石の中でも最大級のものです。より正確には体重はそれほどではなかったかもしれないのですが、首の長さがきいて、たぶん生命史上で最長の陸上生物として…」 |
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川端裕人 徳間書店 2000円+税 |
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| 「夏のロケット」の川端さんの作品です。この「オススメ」のコーナーに紹介したものの、前作の「S.O.U.P.」は“書きたいこと”は面白そうなのに、“描き方”がどうしても受け入れにくい部分があったのですが、この作品はちょっと(いやだいぶ)違いました。この本は川端さんの力作といってよい作品でした。 一言で説明すると、良い意味で「一筋縄ではいかない小説」って感じです。 少年期に、恐竜の骨の化石を偶然に発見した兄弟と少女が成長した後、兄は研究者となり、弟は家業の農家を継ぎながら、そして少女は地元の役場に勤め、それぞれのスタンスから、かつて三人が見つけて秘密にしておいた恐竜の発掘とそれにともなう事件に巻き込まれていくストーリー。 発掘される恐竜の一番の目玉は、今まで発見される事のなかった新たな竜脚類(首が長くて草食の巨大な恐竜、ブラキオサウルスとか、あんなんですかね)。しかもこれまで発掘された中で最大の竜脚類。発掘チームはそれを「テトリティタン」と名づけたのですが、その骨が盗難にあってしまう。そして骨とともに、メンバーの一人も姿を消してしまう。 そして同じ頃、発掘チームの顧問をしているマクレモア教授も幾度か命を狙われ、“ある財団”の庇護のもと、社会から身を隠すようになる。命を守る為とはいえ、なかば軟禁状態にあった教授は財団の「老人」と名のる人物とネットを介して会話していく中で財団の正体とその目的を知ることになる。 “財団”は砂漠の一角に広大な敷地を持ち、まるでロケット工場のような建物の中にはその辺の博物館をはるかに凌駕する数と質をもつ恐竜の標本が展示してあった。教授はその魅力に圧倒される。本来ならば指導者として彼のもとにある研究員を導く立場にあったのだが、彼自身の科学の探求者としての好奇心と目の前に与えられたチャンスが彼を財団のメンバーに引き込むことになる。 財団の正体は<エヴァンジェリスト>−キリスト教の福音主義者−の集団。(聖書こそが正しいというキリスト教原理主義者。そういえばブッシュ大統領もキリスト教原理主義の団体のメンバーなんだそうです。おそろしいっす。でも、ブッシュとその仲間たちはキリスト教というより、それに基づくアメリカ原理主義ですかね。)ダーウィンの進化論なんて認めません。なぜならサルと人間が親戚で遠い昔は先祖が一緒だったなんて事は、彼らには絶対に認めることのできない事だったからです。 なぜキリスト教原理主義の彼らが“科学の使徒”であるマクレモア教授を財団に引き入れるのか。財団は科学と対峙するのではなく、科学を利用し神の存在と教え(聖書)の正しさを証明しようとしていた。新たな科学誌を発行し、教授を全面的にバックアップ。「テトリティタン」が発掘された地にも、別の発掘チームをおくりこむ。 一方、教授の命を狙っていた“財団”とは敵対関係にある集団<ファトア>。彼らはまた別の原理主義者たち、イスラム教原理主義の集団。彼らはイスラムの教えに反する科学の尖兵である教授を標的としていたのだが、“財団”が教授を引き込んだために、対立の度合いを深めてゆく。 さて、ここまでストーリーを暴露してしまうと「冒頭の兄弟たちはどうなってんだ?」って思われるかもしれませんが大丈夫。かれらも新たなる発掘や問題に直面して大忙しです。また兄弟の父親はジャーナリストで彼もまたキーマンのひとりになります。そして、このストーリーに関わってくる重要なファクターに日本の原発から出る「核物質」があります。途中途中でちらちらと出てくるのですが、それが最終的にどのように登場するかは是非読んでみて下さい。 また、この小説には明確な主人公というものは存在しないといっても良いかもしれません。(重要人物はたくさんいるのに…)最初に登場する兄弟もそれほど強いスポットライトをあてられていないんです。いまいち主人公のオーラに欠けているんです。川端さんの小説を読んだのはこれが三作目ですになりますが、今回ひとつ気づいたのが、川端氏は“観察者”の視点で小説を書いているということ。主人公をはじめ、登場人物の視点から見た感覚や、その内面の書き込みが若干 薄く感じられ、反面その場の状況が鮮明に感じるのはそのためかなと思いました。(私としては、登場人物の内面をもっと書いて欲しい) もちろん川端氏の得意分野(?)である「科学」の部分も怠りありません。恐竜の事を知る為に川端氏は2年間にわたり学会や研究会に足を運んで取材をし、文献を読まれたそうです。科学雑誌や科学番組で取り上げられた情報も小説の中に生かされています。(いつの日か、日本のマイケル・クライトンと呼ばれるようになっていただきたい) 教授とその研究員、謎の財団、学会の主流派と革新勢力、二つの原理主義、古生物学と核…などいくつものピースが複雑に組み合わされて、まるで精巧な立体模型(もちろん恐竜の)ような小説です。読めば「一筋縄ではいかない」という意味わかっていただけると思います。「S.O.U.P.」がダメだった方、この作品はすごいですよ。 |
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ヤンキース最強読本 ベースボール・マガジン社 933円+税 MLB2003 OFFICIAL YEARBOOK ベースボール・マガジン社 1714円+税 |
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| NYに松井が上陸して1か月がたち、初打席初安打初打点やホームスタジアム開幕戦での満塁アーチなど、連日ヤンキースの試合をTVにかじりついて応援している松井ファンの皆さん、松井マニア≠ノなりませんか? そのためにももっとヤンキースのことやMLBのことを知っておかないと。 まず最初に名門ヤンキースのことを特集した『ヤンキース最強読本』。松井のチームメイトはもちろん、過去の伝説の名選手やジョー・トーレ監督、そして名物オーナーのスタインブレナーのことまで紹介されています。そして100年間のチーム記録ならびに全在籍選手の個人記録。今年日本に復帰した伊良部の記録ももちろん載っています。 そしてもう1冊は『MLB2003 OFFICIAL YEARBOOK』。松井を応援するうえで、対戦相手のことがさっぱりわからないと、おもしろさも半減してしまいます。他チームのこともしっかり勉強してから応援しよう!! この本では、全30チームのホームスタジアムへのアクセス方法が載っているので、別冊の公式戦スケジュールブックと一緒にメジャー観戦計画を立ててみてはいかがでしょうか? そしてもうひとつの付録。この本だけの完全限定版、バリー・ボンズのリアルフィギュアです。これを機にフィギュアのコレクターになってみるのもいいかも。 今シーズンも快調に勝星を積み重ねているヤンキース、世界一を目指して松井、そしてヤンキースを応援しよう!! |
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チワワがやって来た 100のお悩みお答え本 誠文堂新光社 1200円+税 |
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| 最近チワワを連れている人が多く見られますが、本の世界も同じくまたまたチワワの本が発売されました。チワワと暮らしている方もそうですが、今回はチワワと初めて暮らそうと思っている方に特におすすめです。同じチワワでも体格や性格がさまざまなので、より良く細かいところまで知ることが大切だと思います。種類から毛色、行動学、しつけ、トレーニング、チワワに多い疾患等『100のお悩みお答え本』というQ・Aでチワワと暮らすために必要な知識がわかりやすくていねいに載っています。その他おしゃれをするためのショップ、いっしょに入れるカフェの紹介など、すべてのページにチワワが満載です。また、ブリーダーさんの紹介ページもありますので大変参考になるでしょう。最近のチワワ本のなかではかなり出来が良いと思います。ちなみにわが家の次女なな(スムース1才)のブリーダーさんも紹介されていました。 |
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外国人の彼と結婚したら、どーなるの? ルポ 小栗左多里 メディアファクトリー 880円+税 |
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| もしも、自分の恋人(結婚相手) がガイジンだったら・・・? 唐突に「やれ、ああしろこうしろの【やれ】って…どう言う意味?」 なんて質問されたら、あなたはどう答えますか? 本書の著者、小栗センセの家庭は正にそんな状態! 旦那さんのトニー氏は、アメリカ育ちのイタリア人。日本に住んで長く、ジャーナリスト業の傍ら、大学の講師も勤めるお人なれど、感覚はやはり欧米系の外国人。 我ら閉鎖的な島国・日本の民とは感覚もちと違う様で、思わず「?」と思ってしまう反応や、笑ってしまう出来事も(^^;) 私の知人の外人さんでもあった例で、 「道を尋ねる際に、外国人と言うだけで敬遠・警戒されたから、関西弁で喋ってウケを取り、相手の緊張をほぐしてみた」 …なんてネタもあり、かなり笑わせて戴きました。 そ〜か…結構苦労してるんですね、在日外国人の皆様。 今回のオススメ度 ★★★★☆(マンガ仕立てのルポ物なので、スイスイと読み進められて、しかも笑えます。是非とも続編を!!) |
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スライムから反重力機械まで、 一味違う工作教えます ジョーイ・グリーン 後藤安彦 訳 ハヤカワ文庫 667円+税 |
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| 過去の旧悪・その2 あれは今から15年前…、私が高校生だった頃のお話。 当時の我が母校は、購買も無ければ学食も無く、自販機の飲み物は白牛乳&コーヒー牛乳と言うお粗末な状態。しかも周囲は田んぼと畑、文化祭や体育祭も一般公開ナシと言う、創立5年目の寂しい公立高校でありました(泣) 当然、文化祭などでは物品や飲食物の販売などが許される訳も無く、余りにつまらないモノでしたので、思わずやってしまったのです…玩具のヤミ売買を(笑) 商品は【スライム】…年配の方ならご存知の、ミニチュアのポリバケツ風容器に入れられた、緑色のゲル状の物体であります。 あれを作ってグラム単位で量り売りし、部活の経費の足しにしてしまったんです…私(−−;)。 グラム幾らで売りさばいたかは忘れてしまいましたが、ゴミ捨て用のポリバケツ一杯分が完売した事と、ふざけて天井に投げていたスライムが、そのうち水分を無くした所為で校舎内のあちこちの天井にベタベタとへばり付いて取れなくなった事だけは、今でも鮮明に記憶しております…。 当時県立M高校に在籍していた先生方…ゴメンナサイ! あの緑色の、天井に付着した不気味な物体は、我々物理&科学部が売りさばいた【闇スライム】でしたm(_ _)m 今回のオススメ度 ★★★★☆(読んでいる内に、過去の旧悪を思い出した【スライムの作り方】は、意外にも簡単でお勧め…ただ、材料の【ホウ砂】は毒劇物に指定されているので、実際の製作はちと難易度高めかも。やってみると楽しいんですけどね。) |
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キム・ホシク 日本テレビ1429円+税 |
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| 猟奇的な彼女と付き合う心得 @:彼女に、女らしい事を要求してはならない A:彼女に、酒を3杯以上飲ませてはならない B:時には留置場へ行く覚悟で接するべし C:「殺すぞ」と脅された時は、本当に死を覚悟せよ …だそうですが、ワタクシめにはココまでの覚悟は無いなぁ…って言うか、Aが当てはまってないし。 ↑それ以前の問題で、「彼女いるんかぃ!」と言う突っ込みはしないで下さい(^^;) 今年の1月頃、全国で上映された同タイトルの韓国映画のノベライズ本でありますが、何だかメール友達の独白を読ませられているようなストーリーの運び方、書かれ方をしていて、コメディ・タッチ。結構面白く読み進められます…絵文字・顔文字アレルギーな方には少々辛いかも知れませんが。 今までワタクシ、韓国映画とか韓国文学には余り興味が無くて、身近にある韓国関連のモノと言ったら、三星電子の乾電池&金星電子のビデオテープ(だって安かったんだもん)、現代自動車のカタログ、韓国海苔、キムチ、関東大震災時の在日韓国人の被害文献と言う、やたら偏ったモノばかりでしたが、この作品は日本のコメディ物と比較しても何ら遜色の無い面白さであります! わざわざ推薦&本を進呈下さった仙台のLさん(仮名)、本当に有難うございました! 今回のオススメ度 ★★★★☆(いや、本当に面白いんですってば!本書のラストは映画と異なっており、少し泣ける内容になっておりますので、映像作品と本書の両方を鑑賞して戴くとより楽しめると思います。) |

≪一冊入魂≫
第17回 『ボールパークへようこそ』
| ヤンキース松井、マリナーズイチロー、大魔人・・・ 日米とも野球シーズンが明けてからはや1ヶ月が経ちました。今では当たり前のように日本人メジャーリーガーの活躍が毎日のようにTV新聞を賑わしていますね。 今回とりあげました作品はひとりの女性オーナーの夢である日本にボールパークを作りたいという夢に魅せられた元プロ野球選手と、現役日本人メジャーリーガーのお話です。 野球が大好きという方も、そうでない方でも十二分に楽しめる作品です。何故ならこの作品は野球を通じて人間の在り方を描いているからです。 それではプレイボール! |
| ボールパークへようこそ 高田靖彦 小学館 1巻まで 505円+税 |
| まずは簡単な作品紹介から。 元甲子園優勝投手でドラフト1位指名、強豪東京グレイツのエースを期待された投手門前弘之。だが肩の故障から1軍未勝利のまま引退を余儀なくされ、プロ野球界から姿を消した。それから3年後、彼はスポーツショップの店員としての生活を送りながら少年野球のコーチをしていた。野球選手としての夢を諦めて・・・ そんなある日彼のもとに知り合いのスカウトが現れる。彼に連れて行かれた先に待っていたのはひとりの女性。彼女はビール会社の会長。近々弱小チーム仙台ファルコンズを買収し、そのオーナーに就くことになっていた。彼女は門前に告げた。 『門前弘之。あたしゃあ、あんたに『ファルコンズ』の一員になって欲しいんだよ。』 忘れかけていた情熱が蘇る反面、己の実力を知る彼が下した決断とは・・・ このお話にはもうひとりの主人公が存在します。その奈は矢畑晴美。現役日本人メジャーリーガー。2年連続首位打者間違いなしのスラッガー。彼は門前とは大きなつながりがあったのです。そのつながりについては次のコーナーで。 |
| 超私的お気に入りエピソード 期を待てぬ私情 P.154〜178 |
| もうひとりの主人公矢畑と門前はかつて甲子園を目指して同じ地域で戦い、同じチームにドラフト指名されて入団していました。矢畑も投手として入団しましたが、入団まもなく肩のケガをして、退団、単身アメリカに渡りバッターとして開眼していました。 そんな矢畑がFAの権利をえるこの年、各球団が注目していました。仙台ファルコンズもそのひとつ。そのオファーに対し矢畑が出した要求は門前の現役復帰でした。それに対し門前は球団職員としての復活を要望。ファルコンズオーナーは矢畑との入団交渉権を得ることを条件に門前をアメリカに派遣しました。 アメリカに着いて実際にボールパークを体験した門前はますますオーナーの仙台野球園構想に魅力を感じ矢畑の獲得への思いを募らせます。矢畑との接見に望む門前に、矢畑はここまで熱心に勧誘するのは自分自身の首を切った『東京グレイツ』にひと泡ふかせたいのだろうと指摘します。門前は野球のために無心で働ける人間になりたいからだといいます。その決意を聞きながらも、落ちぶれた姿を笑い飛ばす矢畑を見て 『俺は・・・元プロ野球選手をもう、3年もやってんだ。プライドなんてとっくの昔にズタズタなんだよ。』 と初めて本音を話します。そして門前は帰国します。矢畑はワールドチャンピオンになるべくワールドシリーズを戦い続けています。その活躍をTVで観た門前は1通の手紙を書きます。 『―矢畑、一度てっぺんを味わってしまった俺は、その後ずっと腹が減りっぱなしだった自分にがまんできずに、野球から逃げ出した・・・おまえが思ってるよりもずっとずっとみっともない男なんだ ―だから、これ以上みじめな思いをしたくなくて、悔いを残している自分を必至で抑えこんできた。一日も早く『普通の大人』になって全部むかし話にしてしまいたかったんだ。でも、鳥塚会長にはじめて会って、そしておまえとまた会って、選手としては勝ち目のなかったプロの世界に、どんな形でもいいから勝ってみたい―負けっぱなしのままで終わりたくないって気持ちが、もう抑えられなくなったんだ! ―俺はもう、建前やきれい事でおまえを説得しようとは思わない。おまえとわかり合おうとも思わない。でも、どうせなら俺は矢畑晴美をみやげに、堂々と『ファルコンズ』の一員になりたいんだ。もしおまえが世界一の座について腹いっぱいの気分を味わえたなら、残りの選手生命を俺にくれ!!』 この手紙を読んだ矢畑はある決断をします。その決断とは一体?この続きは皆さんでご確認を! |