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2000年11月
ペスト(アルベール・カミュ) 宮殿泥棒(イーサン・ケイニン)
ピエタ(ジョージ・クライン) 指輪物語(J.R.R.トールキン)
ソドムとゴモラの滅んだ日(金子史朗) ガレージライフ
人気のイタリアン2 デキのいい犬、わるい犬(スタンリー・コレン)
CREA TRAVELLER NHKためしてガッテン レシピ集1
(アスキー編 NHK科学番組部)
史上最高の投手はだれか(佐山和夫) 伝説の史上最速投手(サチェル・ペイジ)
プロ野球名語録(近藤唯之) Mr.マリックのやったもん勝ち(Mr.マリック)
生粋の京都人が選んだ私のとっておきの京都
(サライ編集部)
京都こだわりの散歩道(水野克比古)
超私的まんが道
YASHA(吉田秋生) BASARA(田村由美)
風光る(渡辺多恵子) エイリアン通り(成田美名子).


「結局……」と、医師は言葉を続け、そして、なおためらいながら、じいっとタルーの顔を見つめた。「これは、あなたのような人には理解できることではないかと思うのですがね、とにかく、この世の秩序が死の掟に支配されている以上は、おそらく神にとって、人々が自分を信じてくれないほうがいいかもしれないんです。そうして、あらんかぎりの力で死と戦ったほうがいいんです、神が黙している天上の世界に眼を向けたりしないで」
「なるほど」とタルーはうなずいた。「いわれる意味はわかります。しかし、あなたの勝利はつねに一時的なものですね。ただそれだけですよ」
リウーは暗い気持になったようであった。
「つねにね、それは知っています。それだからって、戦いをやめる理由にはなりません」
「たしかに理由にはなりません。しかし、そうなると僕は考えてみたくなるんですがね、このペストがあなたにとってはたしてどういうものになるか」
「ええ、そうです」と、リウーはいった。「際限なくつづく敗北です」
ペスト

カミュ 宮崎嶺雄 訳

新潮文庫 667円+税
この小説はアルジェリアオランという町を舞台に、ある年の4月から翌年の2月までを描いています。ペストの発生により、防疫のため、町は閉鎖(町まるごとの隔離)され、住民は(感染していようがいまいが。そして、たまたま滞在していた旅行者なども)閉じ込められます。

──カミュは、個人的には好きだが、将来彼の作品が残るとは思えない。
                             (トルーマン・カポーティ)

おそらく、カミュの作品でこれからも最も読みつがれていくのはこの「ペスト」ではなく、「異邦人」なのでしょう。
しかし、「異邦人」に見られる若さの身振りにどうしても馴れることのできない読者があるかもしれません。べつのいいかたをすれば、「異邦人」は、たしか
に作品としてはよいけれども、他人事にしか感じられないというふうに。

うまい表現が見つからないのですが、小説が終わってしまった後も、つまり、小説の最後のページに描かれていた日の翌日も主人公たちがまだ同じ町で生活している、食事をし、おしゃべりし、笑い、仕事をし、眠る……ということを想像できるような、そういう作品というのはどうでしょう?

犯人の逮捕、事件の解決、人質の救出、迷路からの脱出、しかも、それをしか語らないというようなものばかり読んでいては頭が悪くなりませんか? 犯人が誰だかわかり、そいつが死ぬか逮捕されるかして、ヒロインの命が救われればそれでいいんですか? それでいい、というひとには、この「際限なく続く敗北」の本は読めません。

この作品の主人公・医師リウーもはじめはペストという災厄をひどく劇的なもの、静かな暗い水の前で赤く輝いている火葬台、火花にきらめく闇の中の松明の闘い、そしてじっとそれを見守る空に向って立ちのぼる、もうもうたる有毒な蒸気として想像したのでした。

しかし、ペストの日々は、

炎々と燃え盛る残忍な猛火のようなものとしてでなく、むしろ、その通り過ぎる道のすべてのものを踏みつぶしていく、果てしない足踏みのようなものとして描かれるのである。/まったく、ペストは、疫病の初めに医師リウーの心を襲った、人を興奮させる壮大なイメージとは、同一視すべき何ものももっていなかった。それは何よりもまず、よどみなく活動する、用心深くかつ遺漏のない、一つの行政事務であった。

語り手はペストの日々を、きわめて理性的にいくつもの側面から切り分け、正確に記述することにつとめますが、

……この点から見れば、彼らはペストの世界そのもの、平々凡々であるだけに、一層威力のある世界に、はいっていたわけである。われわれの町では、もう誰一人、大袈裟な感情というものを感じなくなった。そのかわり、誰も彼もが、単調な感情を味わっていた。

……それに、たとえば医師リウーなどはそう考えていたのであるが、まさにそれが不幸というものであり、そして絶望に慣れることは絶望そのものよりもさらに悪いのである。

……これもいっておかねばならぬが、ペストはすべての者から、恋愛と、さらに友情の能力さえも奪ってしまった。なぜなら、愛は幾らかの未来を要求するものであり、しかもわれわれにとってはもはや刻々の瞬間しか存在しなかったのである。


「際限なくつづく敗北」
──「果てしない足踏み」
いくらかはおわかりいただけたでしょうか?

もう一度語り手に触れますが、彼の態度はたとえばこんなふうです。

筆者は、しかしながら、これら保険隊を実際以上に重要視して考えるつもりはない。筆者の立場に立てば、なるほど、多くの市民が、今ではその役割を誇張したい誘惑に負けるであろう。しかし、筆者はむしろ、美しい行為に過大の重要さを認めることは、結局、間接の力強い讃辞を悪にささげることになると、信じたいのである。なぜなら、……

どうです? 事件の謎を解いたり、犯人を逮捕したりすることだけを描く小説とはまったく反対の立場です。

こうやって紹介すると、なんだかまったく感動(いわゆる感動)とは無縁な小説だと思われるかもしれません。しかし、一度だけ、私は自分でも驚く体験をしたことがあります。すでに何度も読み返していたこの小説の、ある部分にさしかかったとき、もちろんそこだって何度も読んでいた個所なのだし、これまでにそんな反応をしてしまうこともなかったのですが、そこにさしかかったとき、突然、涙があふれてくる……ということが起こったのでした。これには驚いた。

余談ですが、この小説を読んで、アルジェリアのオランに行きたいということを理由に会社を辞め(「そこに何があるんですか?」「何もないんです」)、実際に行きもした人物を知ってもいます。彼は地中海を「反対側」から見たといい、南京虫は痒かったといい、オランの街頭でネズミの死骸を見たといっていましたっけ。もちろん彼のバックパックのなかには新潮文庫の「ペスト」が入っていたのでした。


いや、まだほんの一面の紹介しかできていないんです。みどころはまだまだたくさんあるんです。リウーの他にもタルーグランランベールコタールなんか、またリウーのお母さんのことや、……「子供の死」「すべてはよいのだ」のことや……。全部やってもいいんですが、そうすると、どれくらいかかるんだろう。……でも、そんなことより実際にこの小説を読みはじめてもらった方がいいんです、書店員がしゃべりちらすホームページなんかに眼を向けたりしないで。










「パパ、いつもと違うわ」とナオミは言った。
私はブリーフケースのところに行って、ソックスを取り出した。不思議な高揚感がいつのまにか私を捉えていた。「これを盗んだんだ」と私は言った。
ナオミは窓辺からこっちを向いて、私をじっと見た。私はベッドに坐り直し、両手でソックスをもてあそびながら、ナオミの背後で日が沈んでいくなか、一部始終を娘に語って聞かせた。娘を持ったことのある方ならおわかりいただけると思うが、そうでない人はきっと、このときまで私は娘の心を全面的に引きつけたことが一度もなかったと思うと聞いたら、情けない話だと考えるにちがいない。あたりは暗くなっていた。私の目をじっとのぞき込む娘の目が、きらきらとまぶしく輝いていた。
「嬉しいわ、パパがそれをやったこと」と、私の話が済むとナオミは言った。
宮殿泥棒

イーサン・ケイニン 柴田元幸 訳
 
文春文庫 686円+税
(2003年3月文庫になりました)
(このおすすめ原稿は2001年10月修正版です。以前のは忘れてください)

この本には4編の短編が収められていますが、いずれも上質のもので、この作家イーサン・ケイニン(おぼえておきましょう!)の力量には信頼をおくことができます。というか、読む前からすでにそのことはある程度わかっているんです。というのも、翻訳者が柴田元幸だからです。しばらく前には村上春樹との「翻訳夜話」(文春新書)も出ましたし、いちばんわかりやすいところでいえば、このひとはポール・オースターの訳者でもありますね。書店で海外文学の棚をさがしているとき、このひとの名前だけでもう選択の1基準になりますよね。このひとが訳しているんなら、かなりおもしろいんだろうな、というふうに考えることができるんですね。な〜んて、いまさらこんなことをいうだけ野暮でしょうか? ま、でも、まだ柴田さんを知らない方のためにちょっぴり念を押してみたわけです。

さて、この短編集「宮殿泥棒」を柴田さんは「優等生」を扱った小説だといっていますけれど、そうですね、ここでちょっとほかのひとの文章を引用すれば、こんなふうじゃないでしょうか?

みんながはじめからいわば体で知っていることを、ぼくは頭で考えて理解しなければならなかった。たとえば、教習所ではけっして教えてくれないが、制限速度が30キロの道路では40キロぐらいで走るのがふつうのようだ。……
まったく不思議なことだが、学校で習ったわけでも、親に教えられたわけでもないのに、ふつうの人はこのことをはじめから知っているらしい。いつも道徳的に善いことをしなくてはいけないなんてことはないし、いつも道徳的に悪いことはしてはいけないなんてこともない。むしろ逆に、いつも道徳的に善いことばかりしようとしたり、けっして道徳的に悪いことはしなかったりするのはおかしなこと、変なこと、だからいわば悪いことなのだ。そんなことだれも教えてくれなかった。それなのに、みんな当然のように知っていた。ぼくは一人でそれを考えて、付加的な規則として、道徳の欄外にあからさまに書き込まなくてはならなかった。
(永井均「<子ども>のための哲学」)

ついでながら、この文章はこんなふうにつづくことになります。

みんなが(当然のこととして)暗黙に知っていることを(驚くべきこととして)あからさまに理解しなければならない人は<哲学>をしなくてはならない。つまり、自分一人で上げ底を埋めなくてはならない。

……と、まあ、「優等生」について、私は上の文章を思い出しちゃいました。(余計だったかな?)


では、本題に移りますか。
まずは、最初に収められている「会計士」から。

出だしから笑わせてくれるんですが──

私は会計士。厳密さと生真面目さを事とする職業に携わる者である。私の犯した罪はささいなものであった。これまで勤勉に働き、長年にわたって良心的に帳簿を扱ってきたおかげで、それなりの地歩も築いてきたと言える。しかしまた、ある人格上の欠陥ゆえに、自分の名誉を汚すささやかな過ちを犯してしまったことも認めねばならない。自分ではそれを忘れようと努めている。……

最近、幼なじみの男が私の勤務先に電話をかけてきた。この一件はそのようにしてはじまった。彼は名をユージーン・ピーターズといって、私たちは生涯のほとんどにわたってたがいを知ってきた。

「私」と彼は少年時代をともに同じようにして過ごしてきたんでした。高校を出るまでは。

しかしながら、やがて我々の人生が分岐するときが来た。高校を出た私は、家にはめったにいないながらも父が与えてくれた規律のおかげで州立大学に進学を果たし、会計士の資格取得をめざすことにした。この時点で私にも彼にも、我々が今後別々の道を歩むことは明らかになった。ピーターズ氏が自動車部品の販売代理店に職を得て在庫管理の任を負った一方、私は無差別曲線について学び、たとえば水道用水のような非価格弾力性商品に関して供給と需要の交点の見出し方を会得していった。……

……私は毎週一回徹夜で教科書を読み、休むのは日曜の朝と土曜の夜だけであった。日曜の朝は家族と一緒に朝食をとり、土曜の夜はデートの相手が見つかれば自分にデートを許し、見つからなければ映画に行った。こうした節制が、卒業にあたって優秀な成績に結実したことは言うまでもない。卒業式にはピーターズ氏も出席したが、その服装は適切とは言いがたかった。
彼は野球帽をかぶっていたのである。

「私」は大学を出て、ある会計事務所に就職します。
その事務所に彼がやって来たんですが、

磁気オイルプラグを製造する会社を設立すると称して、それに投資しないかというのだ。彼と口をきくのは、私の学位授与式以来のことであった。彼は私の勤務先に、またしても野球帽をかぶって現れた。

ひさしつきの帽子をかぶった彼が私のオフィスに入るのを上司に見られずに済んだかどうかは定かでなかった。彼がそこに来ていることで、私がいささか落ち着かない気持ちにさせられたことは言うまでもない。

「私」は投資を断ります。断るというか、ねえ、まあそれは読んでみてください。

そして──

しかしながら、3年の時間が過ぎてみると、彼の会社は12名の社員を雇用し、総売り上げ高230万ドルに達して、第三者割り当て増資も検討中という噂であった。ピーターズ氏は新聞の経済欄でも取り上げられ、そこに載った写真でもやはり、私の卒業式や勤務先でかぶっていたのと同じ野球帽をかぶっていた。

私たちはもはや口をきく間柄ではなかったが、彼が青いクライスラー・ニューヨーカーに乗っている姿を私は街で見かけたし、昔の共通の友人を通して、彼がヒルズボロに16部屋の邸宅を買い、タホー湖畔にもボート用桟橋つきの別荘を入手したことを耳にした。

どうでしょう? 「私」にとって彼の「野球帽」がどんなふうに見えるのかを想像すると、おかしくてたまりません。と同時に笑えなくもあるんですね。もちろん冒頭からのなんだかかたくるしい語りかたも、こうしてものすごく生きてくることになります。「野球帽」──実によい小道具です。イーサン・ケイニンという若い作家はとても周到です。

と、そんなふうに「私」とピーターズ氏との関係が提示されて、いよいよ本題──「私の犯した罪はささいなものであった」──が語られます。これがとてもいい。滑稽で哀しい「優等生」の姿が泣かせます。おすすめ。

「会計士」が最初の1編なんですが、最後(つまり4編め)の表題作「宮殿泥棒」と主題的には結んでいますね。そして「宮殿泥棒」の語り手は、「会計士」なんかよりもはるかに世間知らずというか、純朴な老教師で、もしかすると、こちらの方に多くのひとの共感が集まるかもしれません。

でも、私がいちばん気に入っている──で、4編中最も輝いていると思っている──のは、3編めの「傷心の街」です。これはほんとに、これからも繰り返し読んでもいいと思わせてくれますよ。



で、余計なお世話ですが、ここをクリックすると、1文あります











判事は、被告が<祖国>の求める兵役を拒否し続ければ、彼とその家族に破滅の運命がふりかかることを知っているのかとたずねた。エーガーステッターの答えは冷静だった──はい、刑罰についてはよく知っていますが、ほかに私の進む道はないのです。議論は大変なごやかに進行した。判事は、軍事機密情報に近づくことのない個人は、国全体の状況と利害について適切な判断を下すことはできないものだと指摘した。エーガーステッターは静かにしかし断固としてこの意見を退けた。
ピエタ
─死をめぐる随想─

ジョージ・クライン 小野克彦 訳

紀伊國屋書店 2913円+税
小説ではありません。

エーガーステッターは実在の人物。第二次大戦下のオーストリアで、ヒットラーのために戦うことを拒否し、死刑となりました。

教会に迫害を加え教義を破壊するナチ政権のために戦うことなど、彼には考えられないことだった。このような状況下にあっても、数百万人ものほかのカトリック教徒が、民族のために義務を果たすことが可能だと思っていることをこの弁護士が指摘すると、エーガーステッターは簡潔に答えた。<彼らには神の恩寵がないのです。>……(中略)……対話の最後に、弁護士が家族に対するエーガステッターの責任に言及すると、彼はこの良心はもっとも切実な個人的問題にも優先すべきものであると答えた。

このとき彼には6歳をかしらに3人の娘がいました。

フランツ・エーガーステッター
1907年生まれ。農夫。「スポーツ、ダンス、賭博が好きで、女の子を追いかけまわす、喧嘩早いことで有名な悪ガキだった。」
1936年、結婚。彼は「宗教にめざめた」。「飲酒と賭博はきっぱりとやめた。そして篤志の寺男として牧師の手伝いをすることを申し出、厳しい規則を守りながらその役目に打ち込んだ。」
1938年、オーストリアがヒットラー・ドイツに併合される。彼は村のなかでただひとり反対票を投じた。
1840年から翌年にかけて兵役。この期間中に、「近隣の精神病院で安楽死計画が進行していることを知った。知恵遅れの小さな子供たちがとつぜん跡形もなく消え失せたり、夜のうちに死亡したと知らされる例について、憤りと落胆に満ちた手紙を妻に書いている。」
1943年、再び徴兵されるが、拒否する。軍事法廷によって死刑の宣告。8月9日「刑が執行された」。

このエーガステッターについての文章は「父なし子」と題されたエッセイの最後の短い部分にすぎません。しかし、これだけでも読む価値は十分にあります。

この本の著者ジョージ・クラインは1925年ハンガリー生まれのユダヤ人。危ういところで収容所行きを逃れたひと。科学者

この本でのまた別のエッセイ「地獄から生還した旅人の究極の恐れ」には、ルドルフ・ウルバが登場します。彼はアウシュヴィッツ収容所からの脱走に成功した最初の人物。クラインは当時ウルバの報告書を読んでいました。読んで国外に脱出しなければ、収容所で最期を迎えていたかもしれません。そして、アウシュヴィッツから40数年後、ドキュメンタリー映画「ショアー」(数年前に日本でも公開されました)にウルバの姿を見たクラインは彼をさがします。

ウルバを見つけるのは難しいことではなかった。われわれふたりが科学の分野で仲間同士であることが分かったからである。

こうして彼らは出会い、話します。

またしても「朗読者」(B・シュリンク 新潮社)がらみですが、「中産階級というものは、自分たちの欲望を満たすことができるとなると、いつでも狂暴になれる傾向があるものだ」というウルバの主張から長い引用をします。

ある日、彼女(非ユダヤ系囚人。自宅にユダヤ人をかくまった罪で服役。収容所側からも尊敬を集めていた)はひとりの女性隊員──彼女の夫もアウシュヴィッツで働いていた──といっしょに立って、ガス室の前で待っている子供、婦人、身体障害者の長い列を眺めていた。彼女はこの女性親衛隊員にたずねてみた。<あなた、ここで働くことが好きなの?><いいえ、先生>とこの女性が答えた。<ほんとうは、好きじゃないんです。><それなら、どうしてこんなところで働いているの? 希望すれば、職場を変われるでしょうに。><それはそうなんですけどね。こんな訳なんですよ。私の夫も私もともに貧しい家庭で育ったものですから、うんと働かなくちゃいけないんです。長いこと、私たちはもっとましなところに住みたいと思ってきました。愉快で立派な隣人や友人を持ちたいんです。今になってやっと、郊外にすてきな家を買うことができるようになりました。家を買う準備はできました。しかし、台所まではまだまだ手が回らないんです。ここで六カ月間だけ働けば、台所を手に入れて隣人を招くことができます。そしたら、ここで働くのは止めます。>
思ったとおり、彼女は与えられた仕事を好きではなかった。しかし、台所の方がはるかに大事なことだったのだ。

ウルバとそんな話をしていたクラインがこう書きます。

ウルバは……変わらぬ熱意をこめながらも冷静な態度で、そして時おりやや皮肉まじりの調子で話し続けた。私はあたりを見回した。われわれは、まわりを優雅な人たちに囲まれてパリの一流レストランに坐り、フランスの最良の伝統であるすばらしい夕食を食べているのだ。外の通りはまだ、たまたま散歩に出て美しい暖かい秋の夜を楽しむ人々でいっぱいだった。

こんなふうに重いエッセイです。

引用の追い討ちをかけますか?

迫害と差別、全体主義、あるいは外国による占領を経験したことのない世代は、人間は基本的に善良なものであり、こんなにひどい残虐行為を犯すことは不可能だと信じたがるものだ。

人間はなんでもする。











指輪物語

J.R.R.トールキン
瀬田貞ニ・田中明子 訳

評論社文庫 全9巻 各700円+税
本好きアルバイト 吉野くんからのおすすめ
強力な闇の力を秘めた金色の指輪、
この指輪を山の火口に封じ込めるために、ホビット族フロド=バギンスは旅に出かけます。数々の出会いと別れ、戦いを経て、最後はすべてを巻き込んだ指輪大戦争へと物語は進みます。

今では当たり前の魔法使いエルフドワーフホビットなどの妖精族ですが、発表当時は珍しかったそうです。いわば、

ファンタジー小説の元祖≠ニいえる作品です。

また、キャラクターも実に個性的、
なんといっても魔法使いのガンダルフ
剣にも変わる便利な魔法の杖=クリムドリンクを振りかざし、がんがん戦闘に参加します。
さらに物語中最強だという怪物に対しても一騎打ちを挑みます。しかも、格闘戦。自分の立場をまるで考えていないこの行動、完全に主人公のフロドを食ってしまっています。
ストーリーともどもお楽しみください。







ソドムとゴモラの滅んだ日

金子史朗

中公文庫(絶版)
はじめに……すみません、実はこの本現在絶版になっています。……もったいない

旧約聖書に伝えられる古代都市「ソドム」と「ゴモラ」。住民が腐敗し、堕落したために(…永田町?)、神の懲罰を受け、地上から消えたと伝説にはあります。

本書は、

この両都市は実在したのか?
神の懲罰とは何であったのか?

を検証し、後者が大地震であったことを証明してゆく、考古学ファンにはオススメの1冊。

著者の金子史朗さんは、理学博士ですが、失礼ながらこの本(あくまでも良い意味で)私的な、「個人のレポート」っぽいというか、わたしこの学問が好きで、思わず博士になっちゃいましたって感じなんです。執筆するときにワクワクしながら、こんな固い内容の本を書いたんだなあと印象を強く受けるのです。大学でこんな講義をしてくれるなら、ぜひ受けてみたいです。

どーです? ちょっと読んでみたくなってきたでしょう? でも、ごめんなさい、絶版なんです。出版されたときにもうすこし装丁に工夫があればもっと売れたかもしれないのに、もったいないです
そういえば、同著者の「活断層と地震」も絶版だったような……もったいない






ガレージライフ
「カー・マガジン」増刊号

ネコ・パブリッシング 1429円+税
車好きにとっては、夢の空間……エンスーの趣味の凝縮、男の城(べつに女だって……)。それが

ガレージ

このテのクルマ雑誌では日本一のネコ・パブリッシングさんから「カー・マガジン」の増刊号として不定期で出ている雑誌ですので、普段は(発売時以外は)お店には置いていませんが、注文してみる価値はあり。

内容は、日本各地のエンスーで、ガレージ・オーナーの方々(もちろん、キャーお金持ち! な人々)の実際の夢の空間≠見ることができ、そしてそこには、当然のごとくあるいかにも≠ネクルマ・バイクたちの、まさにカーマニア、バイクエンスーどものお宅拝見≠ゥ建物探訪≠ニいったところ

うらやましいやら、ねたましいやらで、胸いっぱいになります。いつか自分のガレージを手に入れるのが私の夢、夢の空間〔ガレージ〕……そんな金ないっス! 私と同じ夢をお持ちの方、書斎もなく、トイレだけが俺の城……なお父さん、のっけから宝箱のような写真満載の、この「ガレージライフ」を眺めて、せめて心の内に男の城を持とうじゃないですか!(くーっ! 泣けそう)

「ガレージライフ」
は2000年10月現在5巻まで出版されています。

ネコ・パブリッシングさんへ、……写真集つくってくれません? 俺は買う!






別冊家庭画報 人気のイタリアン2
一流シェフが手ほどきする
パスタ&ピッツア

世界文化社 2718円+税
皆さん、パスタ好きですか? 私は大好きです。子供のころ食べたケチャップスパゲティからシンプルなアーリオ・オーリオ、本物のトマトソースあえはもちろん、いかすみシーフード系野菜系……もちろんスパゲティに限りません。ラザニアフェットゥチーネラヴィオリマカロニスピラーレetc.……男の私でもこれだけ知っているほどです。(ミートソースだけはいまひとつなじめない)。

で、この本はもちろんパスタ作りの本。料理の本。レシピは載ってるし、作りかただって写真つきで書いてある。そりゃあたりまえ。

なんで(料理もほとんどしない)私がこれを買ったのか……

そりゃ、すんげーうまそうだから! 

こんなパスタ作ってくれる女の子がいたら、ぜひ紹介して欲しいくらいうまそう。

そういえば、先日、あのディカプリオに「パスタ禁止令」が出たそうで。食べすぎて、レオナルド・デブ・デカプリオになりかかっているらしいとか。……この辺がパスタ唯一の弱点ですが、そのくらいパスタには魅力があるということ。独身男を落とすんだったら、もはや肉じゃがだけでは力不足(もちろん肉じゃがも大好き、特に関西が良い)です。この本でパスタの腕前をあげてみるってのはいかが?







犬の言葉とはどんなものだろうか。私の犬たちは約65種類の言葉と、約25種類の合図や身ぶりを理解する。つまり受容できる言語はおよそ90種類である。彼らが発信する言語としては約25種類の声と、約35種類の身体の表情があり、合わせると約60種類の言語を発信することができる。構文や文法はまったく使えない。彼らを人間の子どもにあてはめれば、18か月の平均的な幼児の言語水準に相当するだろう。
デキのいい犬、わるい犬

スタンレー・コレン 木村博江 訳

文春文庫 657円+税
うちの店でもよく売れています。

この本は犬の歴史から知能・言語・感情全般について、専門的に書かれていて、読みはじめはすこしむずかしそうですが、犬が大好きなあなた、「うちの犬はおバカさん?」と時々疑問を感じるあなたなら、大丈夫、ぜひ読んでみて下さい。

犬のIQテストもできるようになっていて、ワンチャンと楽しく遊びながらチェックすることができます。案外デキのいい犬かもしれません? また、テストは犬種別ですのであなたのワンチャンが標準より優秀ってこともあります。「アレ? やっぱり」と思っても大丈夫です。優秀でカワイイ息子・娘になるための訓練方法がていねいにわかりやすく書かれています。

我が家の娘さくら、もうすぐ10か月
ロングコート・チワワ=服従・作業知能における犬種順位 64位
IQテストの結果……?





CREA TRAVELLER(クレア別冊)
極楽保存版
超快適アジアン・リゾート アジアン雑貨の旅


文藝春秋 800円+税
最高のリゾートを満喫したい、かわいい雑貨がほしい、行くならアジアと決めている、アジアに行きたいと思っている人はもちろん、「えーアジアのリゾート?」と思っている人も、この本を読めば絶対に行きたくなる!。

ベトナム・バリ・タイ・マレーシア・フィリピン・カンボジアなどアジアの楽園が、この一冊にぎっちり詰まっています。

通常のパッケージ・ツアーに掲載されているホテルから、あまり知られていないホテル(すべて最高級クラス)まで紹介されています。宿泊料金は個人で申し込んだ場合の、いわば定価での表示ですが、通常のパッケージ・ツアーで探せば、ずっと安く泊まれると思います。それに、現地の物価は驚くほど安いです。近くて安くて気持ちいい、楽しくてたまらないリゾートを満喫しに旅立ちませんか!






NHKためしてガッテン レシピ集1
からだにいい健康メニュー

アスキー 編 NHK科学番組部

アスキー 1200円+税
NHKの人気番組「ためしてガッテン」から待望の料理本が出た!!
健康が気になる方にはぜひオススメです。


高血圧予防から二日酔い対策、食欲増進まで、食の知恵といっしょにレシピあり
たとえば、血液をさらさらにする「玉ねぎ万能ドレッシング」。これを使っての応用レシピも、スープなど6品紹介されていて、ボリューム満点。あなたの工夫次第でいろいろ使えます。
この1冊で家族みんなの健康対策をしてみては。

※続巻
NHKためしてガッテン
   2 お金と節約メニュー 既刊
   3 裏ワザでこんなにおいしい定番メニュー 2000年12月予定
   4 目からウロコのアイデア簡単メニュー   2001年1月予定







史上最高の投手はだれか

佐山和夫
潮出版社 (絶版)
伝説の史上最速投手
サチェル・ペイジ自伝

 佐山和夫 訳
草思社 上・下巻 1845円+税
今年の野球シーズンは、日本でのメッツVSカブスのメジャーリーグ開幕戦ではじまり、ペナントは日本が巨人、メジャーはヤンキースと2000年にふさわしく(?)大型補強の得意な2チームの優勝で終わり、残すは2年に1度の日米野球のみとなった。今年もDAIMAJIN佐々木にR:ジョンソン、C:デルガード、R:アロマー、S:グリーン他すばらしい選手たちが来日する。なかでも目玉はなんといっても世界一の左腕ランディー・ジョンソン!! もしジョンソンがシーズン中と同じに投げてきたら、日本の選手では打てっこないだろうな(メジャーでも打たれないのだから)。それではジョンソンがメジャーリーグ史上最高の投手なのかというと、そうではないのだ。

では誰なのか?
 そんなひとにオススメしたいのが、

「史上最高の投手はだれか」
「伝説の史上最速投手」


実にわかりやすいタイトルだ。2冊ともサチェル・ペイジ投手について書かれたもの。
「それ誰?」ってひとのために簡単に紹介すると、

サチェル・ペイジ
○年齢不詳 本人のいうには、聖書にはさんであった出生証明書をヤギが食べてしまったため。有力説だけでも5つあり、1899年生まれから1908年生まれと10年の幅がある。
○ニグロ・リーグ(1926〜)における黒人随一のスター選手だった。成績の公式記録は残っていない。
○1948年42歳(?)のとき、メジャーリーグのインディアンスに入団。合計6シーズンの成績は28勝31敗。メジャーリーグ最後の登板は、1965年アスレチックスで59歳(?)のとき。
○1971年野球殿堂入り。


いまでこそ、野茂をはじめ日本人にも大きく開かれているメジャーリーグだが、昔は白人にしか門戸を開けない時代がつづいていたために、長い間ペイジはニグロ・リーグでしか活躍できなかった。その頃の記録は残っていないが、この2冊に紹介されたエピソードだけでもどれだけすばらしい投手だったかがわかる。2001年のシーズンまで野球が観られなくてつまらないとぼやいているアナタ、ぜひ読んでみてください。









プロ野球名語録

近藤唯之

講談社+α文庫 757円+税
本好きアルバイト 吉野くんからのおすすめ
「リベンジ」の西武・松坂と「雑草魂」の巨人・上原、昨年はこの二人の新人のことばが流行語にまでなりました。

プロ野球選手が、日々の戦いの中で発したコメントは、そのプレーと同様に我々ファンの記憶に残るものです。

私が小学生の頃、巨人に
中畑清という選手がいました。この選手の言葉は「私、絶好調男です」。その言葉通りのハッスルプレーと、引退の年、平成元年の日本シリーズ第7戦での代打ホームラン、そして優勝決定戦後の胴上げでの男泣き、今でも私の記憶に鮮明に残っています。

来年はいよいよ21世紀、この本の中の150の名言で、20世紀の日本プロ野球の歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。




Mr.マリックの
やったもん勝ち!@A


Mr.マリック

ワニマガジン社 1200円+税
21世紀まで残り2か月弱
今世紀最後の忘年会!!

ここは1発ビシッと決めたいあなた。
「ハンドパワー」で主役になってみては。


黒いサングラスに黒ずくめの服、そう、あなたがMr.マリックです。
スキを見せたら終わり。やじが飛ぼうがおかまいなく。
何があってもマリックになりきってしまうのです。
すべてはハンドパワーにまかせなさい。
やったもん勝ちですよ。






パソコンdeはやわざ年賀状

インプレス編集部 編

インプレス 1000円+税
◎今年も残すところあと2カ月。このページがアップされた頃にはもう、年賀ハガキが発売されているでしょう。原口は今まで手書きで年賀状書いてましたが、50枚を数える辺りから良くやる気を無くしてました。そんな訳で、昨年からパソコンさまのお力を拝借して、年賀状作ってるのですが、前回はY2K問題でパソさまはダウン…。結局自分で書く羽目に陥ったのでした。(号泣)
ま、それはさておき。毎年恒例となった年賀ハガキデーター集です。当然の事ながら、主に使用されている、ワード・一太郎に準拠したファイルを用意。素材の質も、各種素材集をリリースしているインプレスさんの物なので安心です。コンビニで注文したり、電子メールでご挨拶なんて無粋な事を言わないで、新年くらい「らしい挨拶状」、作ってみませんか?
  今回のオススメ度 ★★★☆(毎年恒例の商品ですが、出来は流石。丁寧でイイ仕事してます。)








生粋の京都人が選んだ
私のとっておきの京都

サライ編集部 編

小学館 1700円+税
◎原口は京都大好き人間です。春夏秋冬、すべての季節に古都へと足を運び、現地で出来た友達も何人かいます。主に冬季を活動期間にして訪れるのですが、観光客は少ないし、何より五月蝿い修学旅行生がいないので、ゆっくりお気に入りの場所を散策出来るのがGOOD!(メチャメチャ寒いのがタマにキズ…。)以前は定番の観光スポットを巡っていれば満足していましたが、最近ではちょっと食傷気味…。本書は京都生まれの京都育ち、生粋の都人が自分の故郷・京の都を余すところ無く紹介したもの。普段取り上げられているようなメジャーな場所にとどまらず、彼らだけのとっておきの場所まで惜しげも無く紹介。J○東○のCMじゃないですけど、本書を旅の供にして…。
そうだ、京都、行こう!
  今回のオススメ度 ★★★★☆(地元の人ならではの紹介は、我々観光客の視点とはまた違って新鮮かも。京都はおりしも紅葉真っ盛りで、今が旬。普通のガイドブックでは物足りない方、オススメです。)




京都・こだわりの散歩道

水野 克比古

文英堂 2000円+税
◎そんな訳で京都モノを二連発。原口は主に冬に京都へ出かけるのは、さっきお話しましたが、もうひとつ理由があります。
    「雪化粧の京は美しいっつ!」
…と、まあそんだけの理由でカメラバッグぶら下げて、予定も立てずに三泊二日程、京都府内を徘徊するのであります。ところがギッチョン、私が訪れる頃には既に雪は溶けていたり、温度が下がらず雨だったり。トドメにゃ帰ろうと思って新幹線のホームに上がった直後、吹雪く始末。その回数通算6回…。
京都よ、そんなに俺にゃ雪化粧見せたくないんか!?
と、心の叫びをかましつつ、本書を眺めて、来年二月の構想をネリネリする原口でした。
(店長、行ってもイイですか?エ、駄目!?)
  今回のオススメ度 ★★★★☆(こちらは撮影好きな人向けか。カメラマンならこんな景色は自分の一葉にしたいと思う方も多いはず。)


















その、余計なお世話です。翻訳についてもうちょっと。

もしあなたが翻訳ものを読んでいて、その文章が日本語として意味が通らないと思ったら、それは誤訳だと思った方がいいでしょう。また、おかしな日本語が出てきたら、それは訳者に日本語の力がないということですし、日本語の力のないひとにきちんとした訳のできるはずがありません。

もし、英語は得意だけれど国語は苦手だというひとがいたとしたら、それは矛盾です。反対に国語だけはできるというあなたは、英語に失望する必要はまったくありません。あなたの英語はきっと上達します。もっとも、学校での成績なんぞどうでもいいことですけどね。

ひどい和訳の例を実際にあげてみますか?
次の文は主人公が調子のおかしい車について考えているある段落の結びです。行った先でその車を売ってしまおうか。むこうで会うことになっている人物を連れ戻すことが目的なのですが、車を売った金で飛行機に乗って帰る、などと考えています。

「たとえ売れなくても、ニ、三日かければ二人で一緒に車で帰れば済むことだ」

と、これはその本の「第一章」という大文字をデンと右端に掲げた、その同じページの1文なのですが、もしこの文を読んで、なにがおかしいの? と思った方は問題ありです。ひょっとしてあなたは国語が苦手で英語は得意というひとですか? 

でも、おかしいのはその1文だけですか? 愚問です。

これは翻訳に限らないことですが、
「なにが書いてあるか」よりも
   「どう書いてあるか」が大事です。

後者をクリアできないひとに前者を扱う資格はありません。
それはこういうことです。あなたが小説を読んで感動するとしたら、それは作中の出来事に感動する以前に、その出来事をそれほどに描いた作者の描きかたによって感動しているのです。(どうしてその描きかたをうまく伝えられない翻訳に感動できるでしょう?)
もしあなたが作中なにも起こらない小説に感動するとしたら、その作者の腕はたしかです。











第4回 別冊少女コミック(小学館)

2000年に創刊30周年を迎え、さまざまな企画で盛り上がっている
「別冊少女コミック」ですが、私は本誌自体をあまり読んだことがないんです。いわゆるコミック買い=単行本買い≠ェメインです。

吉田秋生先生は「BANANA FISH」の頃から愛読していますが、それ以外の作家さんに関しては、ここ数年読みはじめたばかりで、まだまだ勉強不足です。そんな自分のチョット気になる作品を選んでみました。




YASHA

吉田秋生

小学館 コミックス8巻まで 各390円+税
上にも書きましたが、吉田先生は以前からファンでした。吉田作品は少女マンガながら、男性ファンも多く、まだ読んだことのない男性は一読あれ!

本作はTVドラマにもなるほどストーリーに魅力があります。(ただし4〜6巻あたりはちょっとたるい感じが……)
スケールの大きさは、ヘタな小説より良いと思います。詳しく内容を書いてしまうと、この作品の面白さが半減してしまいますので、このコメントで気になった方はぜひ読んで下さい。

※ 吉田秋生 著作集
「ラヴァーズ・キス」 コミックス全2巻・文庫全1巻
「BANANA FISH」 コミックス全19巻(外伝1巻)・文庫全11巻
「カリフォルニア物語」文庫全4巻
「吉祥天女」文庫全2巻 他




BASARA

田村由美

集英社 コミックス全27巻 379〜390円+税
アルバイトの女の子に薦められて手にし、あっという間にハマってしまったのがこの「BASARA」!
ストーリーは近未来の荒廃した日本を舞台にした群雄物ですが、登場人物たちが個性豊かに描かれていて、アキのこない良い作品です。(個人的に揚羽・太郎・多聞・浅葱・熊野コンビあたりがBEST5!)
男性なら「蒼天航路」(講談社)、女性なら「獣王星」(白泉社)あたりのファンにはオススメです!

※ 田村由美 著作集
「BOX系!」 全2巻
「ビショップの輪」 全2巻
「巴がゆく!」 全8巻 他





風光る

渡辺多恵子

小学館 コミックス 7巻まで 各390円+税
女性のマンガ家さんの描く新撰組というと、ちょっとキャラ(特に沖田総司)を美化した作品が多いと思っていましたが、これはチョット違う!! たしかに沖田総司は美形キャラになっていますが、あまり気にならず読み続けていけます! 加えてこの作品も上の「BASARA」同様ワキ役のキャラがよく出来上がっていて(特に斎藤一)、幕末期の歴史の勉強に役立つ一作でもあると思います。個人的にはコミックス巻末の後記と、文久の暴れん坊将軍≠ェお気に入りです。

※ 渡辺多恵子 著作集
「ファミリー」 文庫全6巻
「はじめちゃんが一番!」 コミックス全14巻 他





突然ですが、番外編です
エイリアン通り

成田美名子

白泉社 コミックス 6巻まで 各390円+税
◎現在、「NATURAL」でもって白泉社刊、「LaLa」誌上にて活躍中の成田センセの初期代表作。抜けるようなカリフォルニアの空の下、アラブの某国から留学している美少年、シャール君とその仲間たちが繰り広げる楽しくもちょっぴりスリルのある毎日を描き出すコメディメインのコミックス。実は主人公のシャール君には、ある秘密があって、これが後々大騒動の引き金に…。
◎元々白泉社贔屓の原口ですが、コイツが一番最初にハマった「花ゆめ」コミックスではないでしょうか。今ほど成田センセのキャラは「間延び顔」でないし。ストーリーもギャグ、サスペンス、それぞれの味が絶妙にミックスされている傑作だと思うのですが、成田ファンの皆様、如何でしょう?あの当時の、センセの代表作のキャラクターがゲスト出演する話も幾つかあり、ファンサービスも満点!(なんたって、後の代表作「CIPHER」まで出演!)
これを読んだら、今日からあなたもシャール君の「お友達」だ!
  今回のオススメ度 ★★★★☆(ホント、面白いっす。少女マンガが駄目って人も騙されたと思って読んで欲しいです。)

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